LIFE IS ART

アートや建築、工芸を語るのに避けて通ることができないアールヌーヴォーやアールデコ。

草植物のありさまなどが、なんとも美しい有機的なリズムを描く曲線で表現された、アールヌーヴォーの造形。当時は、その後、生産性においての効率なども意識した、幾何学模様や記号や斬新な配色のアールデコへ、そこから更に、大量生産の時代へ、消費社会へ、コピペ社会へ、っと随分ざっくりですが、変移して、さてこれからトレンドはどこへ向かうのでしょう…

流行が過ぎ去った今でも、いや、おそらく今だからこそ、原始的な命の営みを、美しく有機的で大切にデザインされた造形スタイルが美しく感じられるような気もします。つい百年ちょっと前の話なのに、ずいぶん世の中は変わるものだ。

さて、都内でお気に入りの場所のひとつ、東京都庭園美術館での展示、アールデコのアーティスト、エミール・ガレの『ガレの庭』を友人と観てきました。

実は、この日のお楽しみはペリエジュエのシャンパーニュ!ペリエジュエのベルエポックに描かれたゴールドに縁どられた愛らしくも美しい白い花『アネモネ』は、1902年にガレが日本のアネモネを描いたものだそうです。今回、併設されたカフェで頂いたのはグラン・ブリュッド。ベルエポック飲みたい〜

春の華やかな空気に包まれながら、シャンパンフルートを眺めていたら、もうひとつのルノアールが晩年に描いた『アネモネ』が思い出されました。アネモネはなんと、受難のキリストの血から咲き出した花とも伝えられていて、花言葉は『はかない恋』ですって!病床のルノアールがキリストの受難とゆかりのあるアネモネを描いていたのも、「はかない恋」だなんて美しく切ない花言葉なのも、なんともセンチメンタル。そして、キリストの血と言えばワインなわけで、100年以上も前に、シャンパーニュのボトルにガレが魅惑のアネモネを描いた背景に、ロマンを妄想してしまいました。

音楽もそうだけど、造形やアートって、美しさや芸術性だけではなく、強い想いや、文化の時代背景にある物語があって、大切に受け継がれるところに魅力を感じます。